ドイツ通信・80年の軌跡 - 家族で祝うハートフル誕生会

【 スタッフErikoのドイツ通信 】
先週土曜日は、私たち家族にとってスペシャルな1日でした。なぜなら、私の義父が80歳を迎えたのです。

家庭によって差はあると思いますが、ドイツでは一般的に、年齢に関係なく、大人も子どもも毎年がっつり誕生日をお祝いします。

「がっつり」というのは、決して誇張ではありません。仕事の帰りにちょっとケーキを買ってくるとか、夕食のとき「そう言えば」とささっとプレゼントを渡す、とかじゃなく、みんなが時間のとれる週末などを前々から確保しておいて、本格的にお祝いするのです。

特に、40歳とか60歳とかの「区切り」の誕生日は重要で、州外や海外在住の人たちも、休暇をとって遠方から駆けつけ、泊まりがけになるケースも少なくありません。

そしてもちろん、80歳ともなると、区切りの誕生日のなかでもスーパースペシャル。人生のなかでもメインイベントの1つですね。

今年はコロナの影響もあり、ご近所さんや知人・友人、遠方の親戚の出席はなしで、もっとも近しい家族間での集まりになりましたが、そこはもちろん数より質でカバー(笑)

みんなそれぞれ得意分野を生かし、想像力を働かせ、趣向を凝らし、せっせと準備して、とびきりユニークで手作りの「オーパ(おじいちゃん)をおもいっきり甘やかす夕べ」になりました。

誕生会は義姉の家で行われたのですが、義姉家族はいつでもとびきりのホスト。室内はもちろん、家の門にも庭にも飾り付けが施され、すっかりお祝い一色です。

テーブルデコレーションもなかなかおしゃれ。トリフチョコ入りの手作りボックスや、かわいく立体的に折ったペーパーナプキンまど、細部にも素敵なアイディア満載です。


ちなみにドイツのファミリーイベントでは、プレゼントのラッピングやテーブルデコレーションの「素敵な演出」がとても喜ばれます。

「ペーパーナプキンのおしゃれな折り方」についてのワークショップなどもあり、その辺り気の利いたことが好きな日本のメンタリティとちょっと共通してるように感じます。

バースデーケーキは姪っ子の手作り。チョコのトルテと、前日にイチゴ狩りに出かけてゲットしてきたフレッシュストロベリーのケーキで、手作り感ばっちり。

夕食も、前菜からデザートまで、全部義姉家族が担当。
なんだかこちらは食べてばっかりで申し訳ないな。

大勢のゲストがいると、1つのテーブルでいくつもの会話が動じ進行してなんだか落ち着かないけど、気の置けない家族オンリーのパーティーは、みんなリラックスしていてアットホーム。犬も一緒にまったり、笑顔いっぱいの優しい時間でした。

ところで、ドイツの誕生会は、食べて飲んでプレゼントを渡して終了、ではありません。みんなそれぞれ「余興」をするのがうちの家族の伝統です。

義姉は義父が生まれてから80年の軌跡を、政治情勢やその時時で流行した音楽・映画・ファッションなど、10年ごとの時代背景を交えてプレゼン、私の夫がそれに合わせて各時代を象徴する歌をギターで演奏。

義姉家族は、スエーデンの推理小説を元に家族みんなが参加してマルチメディアのビデオを作成、写真に詳しい姪っ子が中心となって、3ヶ月以上かけて完成させたとか。
そして義母は、これまでの義父の80年の歴史のなかで、特に家族にとって心に残るエピソードを、写真とともに紹介。

80年の人生、50年以上の結婚生活って、なんだか奥深くてすごいんだなぁと、しみじみしました。

私はというと、プレゼンが苦手な「食い気の人」なので、スプレッドだのシロップだの、義父が喜んでくれそうなホームメードの美味しいものたちをせっせと詰め込んだギフトバスケットを持参しました。

そして週明けの今、家族それぞれが大イベントのあとの「余韻」を静かにかみしめています。

さてと、次に目指すは90歳イベント。
お父さん、これからも元気で長生きしてね♪

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 *エイジングケアとは、年齢に応じたお手入れのこと。