(ドイツ通信・夏休み特集 Vol.2 )憧れのスポーツ - 乗馬

【スタッフErikoのドイツ通信 】

紆余曲折を経て開催にこぎ着けた2021年の東京五輪。
連日各競技で様々なドラマが生まれていますね。


ここドイツでも、先週馬場馬術の団体決勝でドイツが2大会連続の優勝を果たしたニュースが大きく報じられていました。

今年の夏休み特集は、「心なごむ身近な動物たち」として、日常生活のなかでよく見かける素敵な生き物たちを取り上げています。

今回の第二弾は、オリンピックにも関連して、ドイツで広く定着している「乗馬」についてお伝えします。

馬はドイツの人たちにとって、とっても身近な動物です。
中世祭りなどのイベントでは本物の馬が登場することも多いですし、個人的にも馬を自宅で飼っていたり、乗馬を楽しむ人も多いです。

また馬とふれあえるファームステイも、長期休暇での宿泊先として、普段馬と接する機会のない人たちに人気です。

各地に乗馬スクールがあり、子どもたちもたくさん通っています。

私個人の印象では、特に女の子に人気のようで、私の姪や友人の娘さんたちも小学生の頃から喜んで習っています。
おじいちゃん・おばあちゃんからのクリスマスプレゼントは乗馬服なんてこともめずらしくありません。

スクールでは、乗馬の技術だけでなく、馬のお世話の仕方や、馬との付き合い方も学びます。


餌のやり方やブラッシングの仕方、また轡(くつわ)や鞍(くら)などの馬具のお手入れや装着方法もカリキュラムの一部です。

専用のフックに馬具が整然と吊されているところは、正に馬たちのクロークルームですね。

そうして密に馬と関わりながら、信頼を深めていきます。

スクールでは、いつも同じ馬に乗れるとは限らないようですが、生徒さんたちにはそれぞれ「お気に入り」がいるようです。


そして逆に馬の方にももしかしたら「できればあの子に乗って欲しいなあ」なんてリクエストがあるのかもしれません♪

また、馬とのふれあいを通して難病の子どもたちをサポートする団体も欧州で国境を越えて活動していますし、普段馬と接する機会の少ない障がい者向けの乗馬コースなども広く行われています。

また個人レベルでも、馬の扱いに慣れているドイツの学生が、夏休みにフランスなど隣国の農家の民宿でバイトなんてこともよくあります。


キッチンやレセプションで働きながら実地の言語習得ができ、おまけに自由時間には好きなだけ馬に乗れるということで、馬好きにはたまらないオファーですね。

私も、近所の森で散歩中に馬とライダーさんに出会ったり、知り合いがポニーを飼っていたりと、以前日本にいた頃より馬が身近な存在になりました。
自分ではほとんど乗れないんですけど、密かなファンです★

私が住んでたころの日本では、馬=競馬のイメージが強く、乗馬は高尚すぎて一般人にはなかなか手が出ない印象でしたし、動物園のキッズコーナーや遠足で訪れた牧場以外では、馬と接する機会はあまりなかったように思います。
ですが最近は、日本のメディアで馬を通してのアニマルセラピーの話題などを見かけることも増えてきました。


クールでエレガント、馬がにほんでもますます身近な存在になればいいなあと思います。