ドイツ通信・秋の喜び - ドゥルド

【スタッフErikoのドイツ通信 】

新型コロナウイルスは収束してませんが、次第に「普通」の生活が戻ってきつつある南ドイツです。

人が集まるイベントもまた徐々に復活してきました。

先日、久々に「ドゥルド」に行ってきました。

これは毎年定期的に開かれる縁日で、私の住む町では1年に2回、春と秋ににやってきます。もともとは宗教に関するお祭りだったようですが、今では民間の行事として定着しています。

ロックダウンでしばらくお預けでしたが、このほどやっと解禁となりました。

今回は各所にハンドサニタイザーを設置するなど、コロナ禍ならではの対策も。ドゥルドの会場にはたくさんの出店が並びます。

キッチングッズをはじめ、洋服・アクセサリー・スパイスやお茶のリーフ・クリーニング用品・インテリアグッズ・ボディケア製品等々、ここでは一通りなんでも揃います。またキャンディー・ブラシ・靴下などを専門に扱うショップもあり、「ここでしか替えないアイテム」もいろいろあります。

普段の生活で必要なちょっとしたものがどこのお店へ行っても見つからない、そんなときは必ず誰かが「ドゥルドなら多分あるんじゃない?」と言い出します。地元民にとって、ドゥルドはそんなプチ魔法みたいな場所なのです。

私もドゥルドに行くと、まずは薬用酒を作るためのハーブミックス・万能洗剤・アロマオイルなどの、前回の訪問以来補給が必要なものを買い足します。

そして今回は、ダイニングの普段使いのテーブルクロスが古くなってきたので、代わりをゲット。好きなデザインを選んだら、「ちょっとその辺散歩してきて」とお店の人に言われて、他の買い物を済ませて戻ったら、その場で巻物から裁断、縁取りもして完成させててくれました。

出品しているお店は毎年大体同じ顔触れなので、長年訪れているとお店の人とも次第に親しくなります。

「やぁ、久しぶり。いつものミツロウハンドクリーム、今度新しくラベンダーとアボカドオイル入りのも出たよ」なんて声をかけられることも。

またドゥルドには美味しいものもいっぱい。
ねじねじポテトやホットドッグのスタンドにはいつも行列ができてます。私は今回、イースト生地をらせん状に棒に巻き付けて直火で焼いたお菓子「バウムシュトリーツェル」に初挑戦。

まだ焼きたてでほんわか温かくて、じーんわりココアの香りがして、でも甘すぎなくて、なんだかじんわりうれしくなりました。ドゥルドには、独特のゆったりした時間が流れています。

カラメルがけの甘いローストアーモンドがフライパンの中でがらがらと元気にかき混ぜられる音、圧倒されそうなアロマオイルたちの香りの波、メリーゴーラウンドではしゃぐ子どもたちの声。

そこにはいつも変わらない懐かしさがあります。集まった女性たちを前に、「この野菜カッターなら、ほらこの通り、みじん切りもあっという間にらっくらく」と実演してる様子は、おそらく30年も40年も変わってない感じ、まさに「昭和のサザエさん」を彷彿とさせます。世の中の価値観や常識でさえめまぐるしく変化するスピード時代、こんな風にずっと変わらないものがあるってなんだかいいな。

帰り道、秋風に吹かれながらそんなことを思いました~。