ドイツ通信・エリカの季節 – 「リューネブルガーハイデ」

【 スタッフErikoのドイツ通信 】
9月に入り、こちらバイエルンは次第に秋めいてきました。
学校も新学期が始まり、静かで規則正しい日常が戻ってきた感じです。

先日私はお休みをいただき、去りゆく夏の最後の数日、太陽と自然のなかでエネルギー充電してきました。
そこでこれから2回にわたり、今回訪れた北ドイツの魅力的な地域について、このブログでお伝えしたいと思います。

1回目の今日は、「リューネブルガーハイデ」のお話です。

リューネブルガーハイデは、ドイツ北部・ニーダーザクセン州にある、広大な自然保護地区です。

「ハイデ」はドイツ語で「原野」とか「荒れ地」のこと。

またこのような地形で典型的な、「ヒース」とか「エリカ」とか呼ばれる植物が生息する土地という意味もあります。そしてその名の通り、エリカと低木の広大な原野が広がっています。

ここへきて、欧州隣国でのコロナ感染者数が再び上昇、ドイツ国内でも引き続きクラスター的に感染が認められる中、ちょっと複雑な気持ちを抱えての旅行となりましたが、自然のなかでのハイキングやサイクリングなど、アウトドアにフォーカスしたプログラムで、心身ともに癒やされた旅でした。

訪問時はちょうどエリカの開花時期だったので、まるで絨毯のように一面に咲きみだれたり、あるいはこれから正に咲き誇ろうとしている様子に出会えて、グッドタイミングでした。

「荒れ地」とか「原野」と聞くと、どうも殺風景で不毛な場所を思い浮かべてしまいますが、実際に訪れてみると、そんな寂しいイメージとは全く違って、逆に手つかずの大自然のパワーと美しさに魂を揺すぶられるような数日でした。

ハイデ内は車の使用はNGとのことで、移動手段は自転車か徒歩、あるいは観光馬車も人気です。
晴れた空の下、馬に車を引いてもらって、のんびり・らくちんに自然のなかを走るのも一興だな~。

…とか思いながら、私たちはせっせと自転車こいで、カロリー消費♪

そしてメインロードを少し外れると、馬車も他のハイカーも来ない静かな自然が広がっていて、すっかり「貸し切り状態」。

ビジターセンターはちょうど閉まってましたが、まるで童話のなかの妖精のティーパーティーを思わせるピクニックテーブルや、規則正しく並んだ巣に蜜蜂が忙しなく出入りしているところをちょっとのぞいてみたりして、なかなか秘密めいた素敵なひと時でした。

また「荒れ地」だからどこもかしこも枯渇してドライなのかなと思ったら、何と自然なままの状態でキープされている広い湿原もあり、沼の周囲がウォーキングコースになっていました。
森に囲まれ、他に人影のない湿原はなんだか神秘的で、太古へタイムスリップしたような錯覚にとらわれました。

リューネブルクハイデに滞在中は、古い農家を改造したゲストハウスに宿泊。
「おばあちゃんちの家具」って感じのクラシックな戸棚も、夜中半分寝ぼけて水飲みに行ったらごーんと頭を思いっきりぶつけてすっかり目が覚めちゃった室内の斜めの柱も、レトロな雰囲気満点で素敵でした。

ここを拠点に、毎日自転車で周囲を散策、有名な古里詩人ヘルマン・レーンズの記念碑をエリカの草原のなかに偶然見付けたり、世界中の鳥と出会える大規模な鳥パークへ行ったりと、発見の多い毎日でした。

そして、気になるご当地グルメ。
まずスイーツ系では、地元のカフェですすめられた、クランベリージャム入りの「ソバ粉のケーキ」が、素朴な味わいで美味しかったです。

またメインのお料理では、この地域で放牧されている「ハイドシュヌッケ」という羊を使ったものが各種ありました。
私たちはソーセージのフライパン焼きと、ドイツの夏の定番メニューゼリー寄せをトライ、どちらもボリュームたっぷりだけどわりとあっさりしていて、美味でした!

ですが、その翌日サイクリング中に草を食んでいる羊の群れを発見。
羊飼いの男性とおしゃべりしたり、わーわー・めーめー、元気な声で泣いてる羊のふかふかの毛並みに触らせてもらったりしてたら、なんだか切なくなってきて、もうしばらく羊は食べなくていいやと思いながら、急に降り出した土砂降りの雨に打たれて自転車で帰りました。

たくましく、ちょっとよそよそしく、それでいて限りなく懐深い。
リューネブルガーハイデは、そんな底知れない自然のパワーが静かに息づく場所でした。

マリエン|ドイツハーブ https://www.marienremedy.com/